[エンタメ] 妙に盛り上がったポワロとマープル第18回

名探偵ポワロとマープル「エンドハウス怪事件」もいよいよ解決編。話がややこしくなるのを避けるためか、やっぱり毒入りチョコレートを差し入れた人物が原作と変わっていました。まあ、結末に変わりはないのでいいんですけど、原作ではこのときのポワロが実にいい味を出してるのでもったいないです。

解決編は妙にオカルト風味の味付けで、アガサ・クリスティっぽさが出ていた気がします。嵐の夜、バルコニーに浮かび上がる霊──こういうシチュエーションをアガサは好むのか、他の作品でもよく見かけます。

次回は「クリスマスプティングの冒険」とのことで。この作品、出てくる子供たちが無邪気でかわいいのですが、突然の不幸に見舞われてしまいます。それはもう、あまりにも、としか言いようがない展開です。読んでる間、アガサ・クリスティの作品らしからぬことだと思ったものです。

さて、毎回楽しみなアガサ・クリスティ紀行は「幸せな少女時代 〜トーキー〜」ということで、アガサが少女時代を過ごした当時の地図が出てきたりしました。そこには今はもうない彼女の生家が書かれています。

それから、父が嗜んだというクリケットの話題へ。少女時代のアガサも、そして成人してから故郷を訪れたアガサも、よく試合を見ていたのだそうです。

というわけで、たびたび故郷を訪れるも、生家はすでになかったアガサにとって、クリケットの試合が彼女に少女時代を忍ばせたのでしょう──という、非常にまとまりのよい話でした。