楽しめましたアニメ第10回

今回は何げにアレンジが良いです。切るべきところは切る、という姿勢が貫かれていて。中途半端にいろんな要素入れて結局訳わかんなくなるのがいつものパターンですからねぇ。難を言えば、クリスマスに戻ってるあたりの説明が皆無なのはいいんだろうか、というくらいで。完全に原作ファンにターゲットを絞っている節も見受けられますから構わないのかもしれませんが。

でも今回の結末、あっさりすぎー!

マリみての作者は大のミステリ好きだと思われるのですよ。何しろ短編でイラストレータと結託して叙述トリック仕掛けるくらいですし。『いばらの森』も、「須加星」の正体について可能性をたくさんちりばめておいて一気にその死角に持ってく――というあたりが完全にミステリの構造になってるわけで、そこが醍醐味の一つなだけにあっさり終わっちゃったのは残念です。

まあ、メインテーマはどこかということを考えると、白薔薇さまに焦点を当てた今回のアレンジの方が真っ当なわけですけども。

そんなこんなで個人的に不満はありますけども、それ言ったら姉の泣き顔を見て気遣う祐麒とか丁寧に淹れたロイヤルミルクティーとか削られて悲しいディテールはたくさんありますし、「缶入り汁粉」と「脳みそ溶けてるよ」が残されたのはむしろ僥倖なわけで、総じて面白かったと言えます。

今回の予告はいつもと比べるとパワーダウンしてましたかね。特に強烈なつっこみがあるわけでもなく。それにしても「なんだか台無し」って、台無しなのは今に始まったことではなかろう、と。