上書きも妹候補も一人称があるかが決め手かも

先日私が書いた「瞳子の第一印象」を上書きしますか?(Y/N)を取り上げて自分の立場をコメントしてくださった方のご意見を列挙してみました。

まず、はっきりと「可南子タイプ(上書き可能)」だったのが以下のお二方。

迷わずYes

YES!! YES!! YES!!

──気合い入ってます。

最初は嫌なキャラ全開でしたけど最新刊(特別でない〜)の瞳子は結構ありかなぁと思っていますw

特別でないただの一日』まで来ると、はっきりと瞳子が「素直じゃないだけ」のキャラに見えてきますからねぇ。その素直じゃなさがツンデレ属性の人にはたまらん、という。

興味深かったのはチェシア・ライブラリーのshion_Kさんのご意見。

私は言うまでもなく上書きされた可南子タイプ

としながらも、

今でも、『チェリーブロッサム』の瞳子はあんまり好きじゃなかったりするんです

──とのこと。なるほど。この場合は上書きというより「別名で保存」タイプかも知れません。

私はどちらだろうか

という方も、もしかしたら「別名で保存」タイプなのかも。

さて、次は「瞳子タイプ(上書き不可)」の方々。

私も、瞳子のこと、マリみて春全部見ても好きになれませんでしたね。瞳子タイプということでしょうか。

アニメでは瞳子へのフォローは全くなく、完全に悪役として描かれているので、上書きは難しいかも知れません。

 「も、もう!祐巳さまなんて知りません…!」とか何とか言って、瞳子が頬を赤らめ顔を背けるなど、そんなシーンがあれば
 僕も上書きしてしまいそうです(ぇ

近々そんな瞳子も見られそうな気もしますが、どうですかね。きっと、瞳子の態度がそこまではっきりしてれば読者の評価が分かれることもないのでしょう。

よく考えると瞳子ツンデレだという根拠は「ほんとに祐巳を嫌っているならそうはならないよね」という違和感「だけ」で、はっきりとした形で祐巳への好意が示されたことはないように思います。

そして「瞳子タイプ」筆頭の透-架さん。10/25に瞳子をいまいち好きになれない理由を挙げてらっしゃいます。

読むと納得なのですが、一点だけ。『パラソルをさして』での結構いいところまでいったんですけどねは、瞳子としては「『祥子さまに何が起こっているか』に祐巳がたどり着く」のに「いいところまでいった」という意味合いで言ったのだと思われます。

いずれにせよ、透-架さんが上書きできないのは瞳子の心情が明確に描かれるシーンがないからということのようです。確かにその通りで、マリみてに出てくるキャラの中で一番何考えてるかわからないのが瞳子なんですよね。そんなわけで、

瞳子の心情が自分の視点で語られない以上はまだ私の傷は埋まらないようです。

とのことです。

さて、これについては先に挙げたチェシア・ライブラリーのshion_KさんのSSが瞳子視点を補完しているように思いました。特に祐巳さまという人は原作との違いもさほどなく、比較的違和感なしに読めました。

ただ今後、今野緒雪さん自身によって瞳子の一人称の物語が書かれるかどうかについては、私は否定的です。ていうのは、今まで祥子視点の物語も出てきてないからなんですよね。

特に祐巳と深く心を通わせる人物については、その人が何を考えているかを直接描写するのを作者は避けているような気がするのです。その理由は多分、そういう描写は祐巳への感情移入を妨げることになるからだと思われます。

そんなわけで(メタな話になってしまうのですが)「今まで一人称で出てきてない」ということは祥子に匹敵する存在になる(可能性がある)わけですから、そういう理由で瞳子や可南子が強力な妹候補であると思われるのです。

──と、この条件だと笙子は妹候補から外れてしまいますねぇ。それはそれでつまらないかも。