生まれ変わったコーヒー飲料 SORA

店頭のSORA
かつて、ボトルの形状が特徴的な、多分ターゲットは20代の女性であろう SORA というコーヒー飲料があったんですが、これが実においしくありませんでした。低カロリーを売りにしてたんですけども、使っていた甘味料が変だったのか不自然な甘みと後味が何とも言えないまずさでした。なにしろ、ドクターペッパーメッコールなどの代表的イロモノ飲料を嗜む私の友人にさえ「普通にまずい」と言わしめた伝説の飲料です。つまりネタにすらならないまずさ、という。これだけまずく作れるというのも一つの才能というか、技術というか。

私は SORA を飲んで、本当に怖いのは「いかにも」なものではなくて、こういう無害を装った一見して無難なものの不意打ちなんだということを身をもって知ったものです。

その SORA がリニューアルされて、しかも抹茶・ラテなんてニューフェイスを従えて帰ってきてたのです。熟慮せずに両方買ってしまいました。ボトルの口の部分にエリマキトカゲみたいに巻いてある紙にはマイルドに、おいしくなって、新登場!と書いてあります。「さらにおいしくなって」じゃなくて単に「おいしくなって」。――まずい自覚はあったみたいです。

で、飲んでみたわけですが……なんと! まずくなーい!!

正直ここまで変わるとは驚きです! 冷静に考えると以前のまずさが異常だったわけですが、今はただ「まずくない」という事実に驚愕するのみです。成分表示を見ると普通に砂糖が入っています。カロリーオフ路線は諦めた結果がこれなんでしょう。

お断りしておきますが、決しておいしいわけではありません。むしろネタ的にはかつての SORA の方がまだ「予想外なまずさ」という点でまさっています。いわば「普通になってしまった」のですが、かつてのまずさを知る者にとって、これは驚愕すべきことなわけです。抹茶・ラテのほうも実に無難な出来。むしろ抹茶飲料としては成功している部類に分けられます。もっとも、そもそも抹茶飲料には地雷が多いのですが。

というわけで生まれ変わったSORA。普通になっちゃったのがなんだか寂しいような気がします。

サントリー SORA オフィシャルページ
http://www.suntory.co.jp/softdrink/sora/index.html