デジカメ用ガンマチャート

RinRin 王国で取り上げられたりして意外に反響があった KanonCanon ロゴ(id:okgwa:20040416#p2)ですが、そのままで実際に PowerShot S1 IS に設定してみると、えらく白っぽくなってしまいます。見え方を再現すると以下のような感じです。

実は同じ画像でも、うちのデスクトップ PC のディスプレイと S1 IS の液晶とで特性が違うので、見え方が違ってしまうのです。

こういうときはガンマチャートを使ってその違いを確認します。下の URL を辿ると数字が書かれた表が表示されると思います。

http://core.ring.gr.jp/archives/graphics/povray/Official/gamma.gif

細かいストライプと同じような明るさに見えるマスを探します。ちょっと目を細めないとダメかも知れません。そこに書かれた数値がそのディスプレイのガンマ値です。ガンマ値についての詳しい説明はこのページをごらんになって頂くとしまして、結果だけここに書きますと、うちのディスプレイのガンマ値は 2.2 でした。まあ、普通の値です。今回はこの数値を基準とします。

次に S1 IS の液晶のガンマ値を調べますが、上記 URL は gif ファイルでデジカメで直接表示できないので、これをデジカメで表示できるようにいじくったのが下の URL にあるファイルです。

http://okgwa.at.infoseek.co.jp/photo/IMG_0001.JPG

これを CF に書き込んでファイル名をそれっぽく書き換えて(Canon のならそのままでいいかも知れません)再生モードにすれば、デジカメの液晶でガンマチャートを見ることができます。これによると S1 IS のガンマ値は 1.0 でした。

[2004/04/22 00:30] 追記
このとき、ストライプが潰れないでちゃんと見えるところまで拡大しないと意味がないので注意してください。

2.2 と 1.0 では違って見えてしまって当然です。この場合、S1 IS の液晶のガンマ値を調整したいところですが、そういうメニューが見あたりません。仕方がないのでロゴの方を S1 IS できちんと表示されるように調整します。この作業をガンマ補正といいます。

ガンマ値 1.0 の液晶で、ガンマ値 2.2 のディスプレイと同じように見えるように調整するために、1.0 / 2.2 を計算します。すると大体 0.45 になるので、画像をその値でガンマ補正します。ちなみに、私はガンマ補正には IrfanView を使っていますが、PhotoShop とかでも調整できるはずです。

補正した画像はちょっと暗すぎる気がしますが、これを S1 IS で見るとちょうど良いのです。

同じような現象が実は普通のパソコンでも起きているのです。PC それぞれでガンマ値が違うのだから当然です。ガンマチャートでガンマ値が 2.2 だった人は大体私と同じように画像が見えているわけですが、そうでなかった場合、あなたが見ている画像は私が見ている画像と実は全然違うのかも知れないわけです。