『レイニーブルー』で日付合わせ読み

ずいぶん前にマリみてを「季節合わせ読み」をしていることを書いた(id:okgwa:20040328#p1)んですが、いよいよ『レイニーブルー』の季節になりました。普段は季節を合わせるだけで、一気に読んでしまうのですが、今回はエロチック街道のヘッドさんが言ってた

そこまで厳密性を求める場合、やはり小説中日数が経ったらそこで読むのを中断したいね。つまり「1週間後」と作中の時間が飛んだら1週間読むのを止める

──という読み方、すなわち「日付合わせ読み」にトライしてみました。

なお、「日付合わせ読み」にあたってわいけさんのマリみてDB『レイニーブルー』タイムテーブル(ネタバレあり)を参照させて頂きました。これに依ると5月の第3週あたり(6月第1週の2週間前)から読み始めなければならないのですが、だらだらするので 6月の第 1週から読み始めます。それまでの出来事は回想扱いということで自分を納得させます。

具体的には次のように読みます。(l は行数)

6月第1週(金)
6月第1週(土)
6月第2週(日)
6月第2週(月)
6月第2週(火)
  • p.110 〜 p.113 l11 (由乃)
  • p.185 l2 〜 p.186 l3 (祐巳)
6月第2週(水)
6月第2週(木)
6月第2週(金)

──雨が降りはじめた──

6月第2週(土)
6月第3週(日)
  • p.200 l10 〜 p.204 l11 (祐巳)
6月第3週(月)
  • p.204 l11 〜 p.214 (祐巳)

以上のように『レイニーブルー』は一週間ちょっとで読み終わります。

やってみた印象としては「ザッピングテレビ」でした。作品としてのまとまりはなくなりますが、志摩子由乃祐巳三者三様の視点が明らかになって面白いです。特に秀逸なのが第2週木曜の昼休みのシーン。由乃の反応が実に面白いです。この、「三者三様の視点」に慣れちゃうと、3週目の月曜で引き返す由乃の心理描写がないのが物足りなくなります。というよりも、いろいろ考えてしまうわけですね。由乃が何を考えていたのか(後でフォローがありますけども)。

ちなみに『レイニーブルー』を読んだ週(つまり先週)は結構雨が降ってたわけですが、うっかり濡れた折りたたみ傘と一緒にしてしまったため、本が祐巳の教科書よろしくふやけてしまいました。波打った本を見るたび「日付合わせ読み」したときのことを思い出す……って、そこまで実践しなくてもよさそうなもんですが。それにしても、わざとじゃなかったので本が濡れてるのを発見したときは少なからずショックでした。

なお、「日付合わせ読み」をすると自ずと「レイニー止め」にはなりません。むしろ最後の月曜日には『パラソルをさして』を続けて読むようにしないといけません。

そんなわけで、いま継続して『パラソルをさして』を読んでいるところです。個人的には『レイニーブルー』より『パラソルをさして』のほうがダメージ大きいんですよね。かつて個人的に同じようなことがあって、しかもご丁寧にもやっぱり小道具は傘で(折りたたみでしたが)、奇しくも季節も同じ頃でした。やっぱり、あじさいの花を見るのは苦痛でしたし。

そして『パラソルをさして』がなんで『レイニーブルー』より辛いのかといえば、僕がなくした傘はついに戻ってこなかったからなのです。