扇風機と超指向性音響システムと南浦和

さらしるさんのTentative Name.を見てたら、ライト切替式USB扇風機「風光迷微」なんてものが紹介されてました。扇風機がライトに切り替えられるので、シーズンオフでも大活躍という代物のようです。

メーカーのサイトの説明がふざけているというかくだけているというか、

●USB駆動でまぁまぁ風がくる
●ヘッド部分をライトに交換できて意外に明るい

てな感じで「まぁまぁ」とか「意外に」とか言ってるのが面白いと思ったんですが、製品のサイズや重さなどのスペックにまで「だいたい」とか「ほぼ」とか、ご丁寧にも全部の項目に付いているので少々鼻につきます。何事もやり過ぎると良くないという好例です。

ITmedia の岡田有花さんによる紹介記事もなんだかとぼけた感じです。この記事には文中リンクがやたら多いんですが、その中に東工大の広報紙のページへのリンクがありました。ずいぶん立派な広報紙です。今春からの国立大学独法化という流れの中で、こういう地力がある国立大学が生き残っていくんでしょうねえ。

で、この東工大の広報誌で取り上げられている話題が、扇風機に向かって声を出すと声が震えるというアレなんですが、最終的に振幅変調(AM)の話に持っていくあたり、さすがというかやっぱり東工大です。

AM は搬送波が電波で、それに音声(信号)を乗っけてるわけですが、扇風機の場合は、音声が搬送波になって、それに羽の回転による信号が乗っかるというわけですね。

これで思い出したんですが、電波じゃなくて超音波を搬送波にしてしまい、電気回路で復調しなくても直接人間の耳で聞こえるようにしようというアイディアがあって、三菱電機エンジニアリング超指向性音響システム「ここだけ」として実用化されてますね。

これは普通なら全方向に拡散してしまう音声を、超音波に乗っけることで狙い撃ちできるようにする仕掛けです。例えば、上り線と下り線とでホームが一緒になってるような駅で、上り線側にいる人だけにアナウンスを聞かせるとかいった応用とかが期待されてまして、JR東海でも開発が進められてたりします。

それと関係あるようで関係ない話なんですが、南浦和駅3・4番線ホームの一番北側の階段を下りた直後のところにあるスピーカは左右の位相がずれてるらしく、真ん中に立つとサラウンドっぽく聞こえます。結構不思議な気持ちになれるので機会があればお試しになるといかがかと。