『乃木坂春香の秘密』が物足りなかったら。──『キョウハクDOG'S』(しゃあ)
- 作者: 五十嵐雄策,しゃあ
- 出版社/メーカー: KADOKAWA
- 発売日: 2004/10/08
- メディア: 文庫
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かーずさんとこで紹介されてた記事より。『乃木坂春香の秘密』について。
「これは最後まで見所ないんじゃないか」とある種の期待を抱きつつ読み進め、そしてほんとに内容がないよー、なんて底辺級ダジャレが出てしまうくらいのまま読み終わった時には、自転車で路側帯の白線を踏んだまま道を走り抜けたような達成感がありました。
私は1巻しか読んでませんが、おっさん好みの萌えアニメという記事にもあったとおり、この作品なんかは特に「こういうぬるさが良い」んですがねー。
おっさん(そしてたぶんおばさんもそうなのだが、以下おっさんで代表させる)は疲れている。癒されたいのだ。仕事のあとは、ささやかで可愛らしい箱庭な世界を一歩離れたところから生暖かい目で愛でていたいのだ。
この作品はこういうニーズにはバッチリで、なんていうかもう、話に起伏なんか必要ないんですよ。ハラハラドキドキとか全然求めてない、そういう人にうってつけ。いわゆる「まんがタイム」とかの四コマ誌のマンガみたいなもので、特に内容がないのが重要なわけです。竹熊先生のいう「面白すぎたら読者が不安になる」というやつです。
──なんですが、確かにちょっと物足りなさは否めません。
そんな貴兄におすすめなのが挿絵を描いてる「しゃあ」氏の『キョウハクDOG'S』です。
- 作者: しゃあ
- 出版社/メーカー: メディアワークス
- 発売日: 2005/10/27
- メディア: コミック
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『乃木坂春香の秘密』がそうめんなら、『キョウハクDOG'S』は缶詰のミカンが入ったそうめんです。
主人公の2人の役割が男女で入れ替わってますが、プロットは全く同じです。舞台となってる学校などの設定も同じです。一方、こちらには物語に起伏があります。そういう意味での「面白さ」はこちらの方が断然上です。えろさもこっちの方が上です。
でもまあ、ほとんど同じと言っちゃあ同じなんですよね。なんで普通にコミカライズしなかったのか不思議です。しゃあ氏によるあとがきには次のように書いてありますが、どこまで本気か全く分かりません。
当初はふつーに「コミカライズくださいな♪」と冗談まじりに言ってみたところ「アハハ。ブッ殺すぞ? ジャリガキ(はぁと)」と素敵に返されたのでこういう形になりました
Wikipediaの『キョウハクDOG'S』によると一応相互にクロスオーバーしてるっぽいので、作者間にどろどろした何かがある訳じゃないと思いますが。
さて、ググったらスキャン画像を載せてレビューしてる方がおられました。
あと発売時の状況がアキバBlogの記事にありました。
以上、ご参考まで。