幻の名作「じんじん君」

まなづるさん(id:manaduru)から先日公開したフラッシュ「さいたまのおいしゃさん」についてメールでご質問が。

p.s.さいたまのおいしゃさんの「ハートじんじん〜」のトコに出てる
あのまんががなんなのかがわかりません(泣)。
「毎日じんじんっすよー!」とかシュールで笑えてしまいますw

いやあ、細かいところまで観て頂きましてフラッシュ作者冥利に尽きるというものです。これは相原コージの『じんじん君』というマンガです。──っと、早まらないでください。例え Amazon で検索してもそんなマンガは出てきません。

実は『じんじん君』は、『サルでも描けるまんが教室』に出てくる架空のマンガなのです。

サルでも描けるまんが教室』(愛称:サルまん)とは、相原コージ竹熊健太郎の合作で大昔に週刊スピリッツで連載していたマンガ入門書で、そのあまりのキレ具合に後のクリエイター達に絶大なる影響を及ぼした恐るべき書物です。その影響は、「新世紀エヴァンゲリオン」の最終回から、好き好き大好きっYU-SHOW 氏を始めとしたテキストサイトの方々が大絶賛していた「G戦場ヘヴンズドア」の1コマにまで及んでいます。恐ろしいことですね。また、近年英語版(画像参照)も発売されておりまして、ますます広がるサルまんワールドといった感じです。

で、『じんじん君』とは何かというと、『サルまん』の登場人物としての新人漫画家「相原コージ」が「とんち番長」の連載を打ち切られた後の次回作として用意していたという設定のマンガなのです。「伝染るんです」の流れに乗った不条理マンガだそうです。

新装版『サルまん』の下巻に収録されていますので、読みたい方はどうぞ。是非上下巻を通してお読みになることをお勧めしますが。ちなみに Amazon では両方とも売り切れの様子です。残念。(サルまん上巻 isbn:4091848613 下巻 isbn:4091848621