『よつばと!』がよく考えられてるように思うのは


よつばと!』の2巻(isbn:4840226741)がいつの間にか発売されてたので購入しました。この作品は『あずまんが大王』と違って、月姫とかクトゥルフとかさいたまとか(手前みそですみません)のパロディが作りにくいのが難点ですな(あ、よつばと月姫はありますけれども。あと「やらないか」ネタでうまいのがあったんですが URL は失念)。

それにしてもこの作品、何げに伏線がいっぱい張られてるんですよね。「あのとき長女が電話してたのはこの件だったか」とか後になって思うことがたくさんあります。ストーリーマンガだと、この程度のことは伏線でも何でもないのに、一話読み切りのマンガでそれをやられると非常によく考えられている作品のような気がしてくるから不思議です。

なんでそんな気がしてくるか考えてみると、多分シーン毎の必然性が一見希薄に感じられるからだと思われます。

例えば、2巻の第9話でよつばが居間に行ったら長女のあさぎが電話かけてるんですが、これが一見たまたま電話かけてただけに見えるんですね。でも第12話であさぎは友人と沖縄に行ってるというのを読んでからそのシーンを読み返すと、実はそのときあさぎは友人と沖縄に行く計画を練っていたことに気づきます。

つまり何気なく読んだシーンが、後になって実は必然性のあるシーンだったと気づかされて意表を突かれるわけです。これがなんとなくミステリの構造に似ているので、よく考えられてるように感じられるのでしょう(そういえば前にもミステリがどうのと書きました。私はそういう解釈が好きみたいです)。

それにしても次女の風香。「かおり」つながりか、『あずまんが大王』のかおりんを思い出すんですよねー。例えば変なTシャツ好きの設定とか。「海人」とかいうTシャツも当然着るだろうなあ。あと、キル・ビル Vol.1 のプレミアムBOX(ASIN:B0001L269G) 買うと付いてくる「オキナワ」Tシャツとか。タイとか行ったら狂喜乱舞するんじゃないでしょうか。あそこは変なTシャツの宝庫ですから(Ref. アジアのいかしたTシャツバンコク・チェンマイ編)。

ちなみに書影はイーエスブックスより。Amazon になかったので。