デモは究極の布教活動「ぽえりな」

Linux の萌えカスタマイズ本「ぽえりな」を買ってみました。

ぽえりな

基本的には Gnome のカスタマイズ解説本です。が、間に挟まってるマンガが気合い入ってて、ちゃんとストーリーになってます。最初のうちこそ本文の内容に沿った展開ですが、最後の方は本文など無視した展開へ。マンガがクライマックスに突入しているのにかかわらず、本文の方は淡々とテーマとセッションについて解説してたりしてそのギャップに笑えます。

しかし、この本の本当の目玉はなんと言ってもカスタマイズ済みの Knoppix が付いてくることでしょう。Knoppix とは産総研で開発された 1CD-Linux の一種で、CD-ROM ドライブから直接 Linux が起動するという代物ですが、これが萌えカスタマイズされているというわけです。

早速試してみると、起動画面から全開のダメさ加減(褒めてます)。壁紙もデフォルトの他に8枚ほど用意されてます。ブラウザは Firefox がインストールされてて、もちろんアイコンは狐っ娘です。いくつかゲームやアクセサリも入っていて、一通り楽しめます。個人的には Window Sitter の MaCoPiX伺かLinux 版と言える ninix あたりも入れといてほしかったところですけども。

とにかくおよそ考えられる限りのダメカスタマイズが徹底的に施されています。これはすごいです。その辺は公式サイトにあるスクリーンショットを見れば分かるわけですが、やっぱり使ってみるとまた別の感慨が。

萌えカスタマイズに限らず、他人に何か面白いものや便利なものを勧めるときに一番効果的なのは「目の前でやって見せること」すなわちデモンストレーションだと思います。私が前からこの日記でさんざん便利だと吹聴している Migemo も、目の前でデモンストレーションされなかったらその便利さになかなか気づかなかったことでしょう。

その点で Knoppix をつけるというアイディアは非常にうまいわけです。すぐに試せて、一通り萌え Linux を堪能したら CD-ROM を抜いて再起動すれば後腐れなくやめられるわけですから、これは理想的な形の「デモ」です。

まるで作者さんに「何? おまえそんな地味なデスクトップ使ってんの? 俺のなんかこんなに萌え萌えだぜ。ちょっと触らせてあげるよ」てな感じで使わせてもらっているような感じです。これちょっといいかもなぁ……という気持ちにさせられます。

まあ、そう思うことと実際にやってしまうこととの間には溝があるんですけども。